屋根塗装の膨れが発生する原因と対処法とは?

2026.05.28

屋根塗装は、大切な住まいを紫外線や雨風から守るための重要なメンテナンスです。
しかし、せっかく綺麗に塗装を終えた屋根に「膨れ」という現象が見られることがあります。
この膨れは、見た目の美観を損ねるだけでなく、塗膜の保護機能低下や、場合によっては雨漏りにつながる可能性も示唆しています。
では、なぜ屋根塗装後に膨れが発生してしまうのでしょうか。
その原因と、発生した場合の対処法、そして未然に防ぐための予防策について解説します。

屋根塗装で膨れが生じる理由

雨水が原因で膨れる

屋根塗装で膨れが生じる原因の一つに、雨水の浸入が挙げられます。
特にスレート屋根の場合、塗膜の隙間や下地の不備から雨水が浸入し、屋根材の裏面に滞留してしまうことがあります。
この水が太陽光などで温められて水蒸気になると、その圧力によって塗膜が押し上げられ、膨れが発生するのです。
これは、塗膜の内側から水が漏れてくる「漏水」が原因で塗膜が剥がれたり膨れたりする現象とも関連しています。

塗料の乾燥不足が原因

塗料の乾燥が不十分なまま次の工程に進むことも、膨れの原因となり得ます。
例えば、弱溶剤系の下塗り材を塗装した後、その溶剤成分が十分に乾燥しないうちに上塗り材を重ねてしまうと、溶剤成分が塗膜内に閉じ込められてしまいます。
その後、太陽光などの熱によってこの溶剤成分が気化を繰り返すことで塗膜が押し上げられ、膨れが発生することがあります。
このような乾燥不良は、塗膜の寿命を縮めるだけでなく、仕上がりの美観を損ねる原因にもなります。

下地処理や工程の不備が原因

屋根塗装における膨れは、下地処理や塗装工程の不備に起因する場合も少なくありません。
例えば、塗装前の高圧洗浄が不十分で汚れが残っていると、塗料がしっかりと密着せず剥がれやすくなります。
また、下塗り材を屋根材の種類に合わせて適切に選ばなかったり、ケレン作業や下塗りといった本来必要な工程を省いたりする手抜き工事も、塗膜の剥がれや膨れを引き起こす大きな要因となります。
さらに、屋根材のひび割れや劣化部分から水が浸入したり、素材によっては塗料が密着しにくかったり、水分を吸収しやすい素材が凍害を起こしたりすることも、膨れや剥離につながることがあります。
このように、屋根材の状態や下地処理の精度が不十分な場合、水分や空気が塗膜内部に入り込みやすくなり、膨れの発生につながることがあります。

屋根塗装の膨れを対処・予防する方法

発生した膨れは補修する

屋根塗装後に発生した膨れは、放置せずに適切な補修を行うことが大切です。
雨水が原因で膨れた場合は、膨れ箇所周辺のスレート屋根の重なり部分に対して適切に縁切りを行い、膨れた塗膜をケレン(表面を削り取る作業)で除去します。
その後、屋根材の裏側や膨れ内部に水分が残っている可能性があるため、十分に乾燥させてからタッチアップ補修を行います。
塗料の乾燥不足が原因の場合も同様に、膨れた箇所をケレン除去し、内部の溶剤成分が十分に乾燥してからタッチアップ補修を行います。
補修後も、新たな膨れが発生しないか注意深く観察することが重要です。
特にスレート屋根の場合は、塗装によって重なり部分の通気や排水が妨げられることがあるため、適切な処理を行うことが重要です。

膨れを未然に防ぐ対策

屋根塗装の膨れを未然に防ぐためには、施工時の対策が鍵となります。
雨水の浸入による膨れを防ぐためには、スレート屋根の重なり部分を塗料で埋めてしまわず、雨水がスムーズに排出されるような「縁切り」を確実に行うことが重要です。
塗料の乾燥不足による膨れを防ぐためには、各工程で塗料が十分に乾燥する時間を確保し、特に溶剤系の塗料を使用した後は、溶剤臭が残っていないかを確認してから次の工程に進むようにします。
また、塗装前の高圧洗浄を丁寧に行うこと、屋根材の種類や状態に合わせた適切な下塗り材を選定し、本来必要な下地処理や塗装工程を省略しないことも、膨れを予防するために欠かせません。

まとめ

屋根塗装における「膨れ」は、雨水の浸入、塗料の乾燥不足、あるいは下地処理や塗装工程における不備など、複数の要因が複合的に絡み合って発生することがあります。
この膨れは、単なる見た目の問題にとどまらず、塗膜の防水性や耐久性を低下させ、最終的には建物全体の劣化を早める原因ともなりかねません。
したがって、塗装工事においては、原因を正しく理解し、初期段階での適切な処理や、将来的な膨れを防ぐための予防策を講じることが極めて重要です。
専門的な知識と技術に基づいた丁寧な施工が、屋根塗装の品質を保ち、建物を長持ちさせるための鍵となります。

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