耐久性とコストパフォーマンスを重視する方にとって、屋根材選びは重要です。
特にセメント瓦は、耐久性とコストパフォーマンスのバランスの良さで多くの方から選ばれています。
今回は、セメント瓦の特徴についてとメンテナンス方法について解説します。
□セメント瓦とは?寿命についても解説
セメント瓦とは、主にセメントと川砂を用いて製造される屋根用の材料です。
この瓦は、セメントと川砂を混ぜ合わせ、重量比で1:2から1:3の割合でモルタルを作り、それを型に流し込んで成形、そして塗装を施すことで完成します。
屋根には瓦として一列に並べられ、その耐久性と取り扱いやすさからかつては多くの住宅で採用されていました。
耐用年数が長い点は、セメント瓦の大きな魅力の1つです。
一般的にセメント瓦の耐用年数は30年以上とされています。
長期間にわたって屋根の保護ができるため、メンテナンスや葺き替えの頻度が低く抑えられ、結果として総コストも節約できます。
また、施工のしやすさもセメント瓦の大きなメリットです。
比較的薄い板状の材料を使用し、これを繋ぎ合わせて屋根を形成するこの工法は、技術的な難易度がそれほど高くなく、職人の手数も比較的少なくて済むため、施工費用があまりかからなくて済みます。
さらに、セメント瓦は形状をカスタマイズしやすい特徴もあります。
セメントを主材料としているため、さまざまな形状に成形でき、和風の瓦から洋風の瓦まで、建物のデザインに似合うものに変えられるのです。
これにより、屋根だけでなく建物全体の美観を高められるため、デザイン性を重視する方にも適しています。
□セメント瓦のメンテナンス方法について
*再塗装
セメント瓦のメンテナンスにおいて、最も重要なのが塗装です。
この塗装作業は、セメント瓦の耐久性を高め、美しい外観を長期間維持するために必要です。
一般的に、10年ごとに塗装をするのがおすすめですが、これは目安に過ぎません。
実際には、屋根の現状や地域の気候条件によって、メンテナンスの頻度は大きく変わります。
*葺き替え
長年にわたり使用されてきたセメント瓦の中には、寿命を迎えつつあるものも少なくありません。
特に、セメント瓦が最も普及していた時期から40年以上が経過しているケースでは、多くの屋根がその耐用年数の限界に近づいている可能性があります。
このような状況では、再塗装だけではなく、他の材料への葺き替えを検討しましょう。
例えば、表面がザラザラして砂が露出している状態の屋根や、建物の耐震性能を向上させるために重量を軽減したい場合などは、より軽量の屋根材への葺き替えが適切な選択となるでしょう。
□まとめ
セメント瓦は、耐久性とコストパフォーマンスに優れた屋根材です。
適切なメンテナンスをすることで、長期にわたってその利点を受けられます。
屋根材を選ぶ際は、セメント瓦が持つ特性を理解し、自宅にとって最適な選択をしましょう。